ライザップの2019年3月期決算説明会を見て感じた、2つの問題点
こんにちは、セミリタパパです。
ライザップの2019年3月期決算説明会を見ました。
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大幅減益で赤字転落
まず業績からですが、売上は前期1,220億円から今期2,225億円と伸びはしたものの、営業利益は前期117億円に対して、当初予想230億円でしたが、結果的にはマイナス30億円の赤字に転落してしまいました・・・。
このことは大きなニュースとなり、経済ニュースに興味のないウチの奥さんでさえも、
「ライザップが赤字になったらしいね~」
なんて言っていたくらいです。
ウォーレン・バフェットでも難しいことをやろうとしている
そして今回、ライザップの2019年3月期決算説明会を見て、僕は2つの問題を感じたのです。
まず1つ目ですが、下記の記事に分かりやすく書かれていましたが、
しかし、これで強い体質に生まれ変わったと言うにはまだ不安が残る。
一つは前期の赤字の要因でもあるM&A。同社はこれまで不振企業を割安に買収する際に発生する「負ののれん」による多額の利益を計上してきた。そのため昨年11月以降、新規M&Aを停止したことが赤字の要因になった。だが、根底には買収企業の負ののれんにしか頼ることができないビジネスプランの弱さがある。
この部分です。
具体的には、ライザップは不振企業に対してガンガンM&Aを仕掛けていっていました。
しかし、あのウォーレン・バフェットでさえも、
「傾いている企業を立て直すのは難しい」
ということを言っています。
投資の神様とさえ言われるウォーレン・バフェットが難しいと言っていることを、ライザップはやろうとしているわけです。
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それは、けっこうないばらの道だと言えるのではないでしょうか?
松本取締役の退任は痛すぎる
そしてもうひとつの問題は、松本取締役が退任したことです。
松本取締役と言えば、伊藤忠商事からジョンソン・エンド・ジョンソンの社長、そして最高顧問となり、その後カルビー会長兼CEOを経て、2018年にライザップの瀬戸社長の熱いオファーによって、RIZAPグループ代表取締役COOとして迎えられた人物です。
経歴だけ見てもものすごいですが(笑)、今回の決算説明会での松本取締役の質疑応答のやり取りを見ただけでも、相当な切れ者だということはよく分かりました。
この人の退任は、めちゃくちゃ痛いと思いましたね・・・。
松本取締役が退任した理由は、もちろん当事者しか分からないものですが、下記の記事を見てください。
松本さんがRIZAPグループの取締役会でM&A(合併・買収)に反対票を投じるようになりました。
正直、反対意見を表明されたときは驚きました。松本さんの反対は止まらず、9月以降はM&Aの全面凍結をすべきだと言われるようになりました。
当初は、「中止は無理だ」と言いました。M&Aが正しい正しくないは各人の考えがありますが、業績予想の数字も大きく変わってしまいます。数字は上場企業の責任者として、達成しなければいけないと思っていました。
今回の決算説明会では、瀬戸社長から、
- 新規M&Aの原則凍結
が発表されました。
しかしそこに至るまでには、瀬戸社長と松本取締役との間で大きな意見の対立があり、それが松本取締役退任の大きな原因のひとつになったのではないかと、誰でも想像してしまいますよね・・・。
ちなみにRIZAPグループは今後、「RIZAP」や「ジーンズメイト」など10社の傘下に企業を集約していくとのことでした。
そして、RIZAPグループの中で上場している子会社は9社あるのですが、そのうち5社が黒字です。
・・・ということは、残りの4社は赤字なのです。
ライザップ、今後けっこう大変そうだと思うのは、僕だけでしょうか・・・。
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